VAIO PCG-C1XE に Debian をインストールし、 algernon と名付けて使ってきました。 (そのときの記録は こちら です。) このたび二代目 algernon として PCG-C1MSX を導入したので、 備忘録を兼ねてインストールの経緯を記録しておこうと思います。
工場出荷時の C1MSX は C ドライブと D ドライブにそれぞれ 20GB ずつが割り当てられている。 C ドライブには Windows XP がインストールされており、 D ドライブは動画データの構納庫となっている。 今回は C ドライブはそのままで、 D ドライブのあった領域に Linux swap と / を割り当てた。
このままにしておくと、 Windows XP を起動するたびに Giga Pocket LE がデータ領域が見つからないというエラーメッセージを出して鬱陶しい。 どうせ使わないソフトなので、コントロールパネルの 「アプリケーションの追加と削除」を用いて Giga Pocket LE をアンインストール。
ディストリビューションには前回同様 Debian を選択。 今回は初めから Sid を使うつもりでインストールを開始。
C1MSX 本体にポートリプリケータと専用 CD-ROM ドライブ PCGA-CD51/A を接続。 ポートレプリケータはイーサでネットワークにつなぎ、 CD-ROM ドライブには Linux magazine 2002年10月号付録の Debian GNU/Linux 3.0 (Woody) の CD-ROM を入れる。 あとはインストーラの質問に答えていけばよい。 今回はインストール後すぐに Sid に上げるので、 Tasksel での選択は最小限にとどめた。
Woody (Stable 版) のインストールが完了したら、 まずは Sarge (Testing 版) にアップグレード。 /etc/apt/sources.list を以下のように書き換えてから、 apt-get update 続いて apt-get dist-upgrade と入力。
deb http://ftp.jp.debian.org/debian testing main contrib non-free deb http://ftp.jp.debian.org/debian-non-US testing/non-US main contrib non-free
2002年11月19日現在、 Sarge の xserver-xfree86 は既に 4.2.1 になっているので、 ここでアップグレードを止めてもよい。 人柱になりたい人は続いて Sid (unstable 版) に上げる。 再び /etc/apt/sources.list を下のように書き換えてから、 apt-get update , apt-get dist-upgrade する。
deb http://ftp.jp.debian.org/debian unstable main contrib non-free deb http://ftp.jp.debian.org/debian-non-US unstable/non-US main contrib non-free
現在カーネル2.4.21 を使用中。
1280x600 という変則的なスクリーンサイズだが、 xserver-xfree86-4.2.0 以上なら問題なくXサーバが動作する。 /etc/X11/XF86Config-4内の "Device" セクションと "Screen" セクションを、それぞれ以下のように設定すればよい。 ちなみにグラフィック・チップは ATI Radeon Mobility MG LY のようだ。
Section "Device" Identifier "Generic Video Card" Driver "ati" EndSection
Section "Screen" Identifier "Default Screen" Device "Generic Video Card" Monitor "Generic Monitor" DefaultDepth 24 SubSection "Display" Depth 16 Modes "1024x768" SubSection "Display" Depth 24 Modes "1280x600" EndSubSection EndSection
普通に内蔵 LCD で使うときは特にオプション無しでXを起動すればよい。 この場合は 1280x600 のフルスクリーンが使える。
一方、 プレゼンテーションのために外部モニタやプロジェクタにつなぐ場合は xinit -- -depth 16 のようにすれば外部の縦横比が崩れずに済む。 ただしこの場合、内蔵 LCD 映像は歪んでしまう。
内蔵チップは Realtec の RTL-8139/8139C なので、 8139tooドライバが使える。 カーネル構築の際には、 Network device support → Ethernet (10 or 100Mbit) → Realtek RTL-8139 PCI Fast Ethernet Adapter support を選択すればよい。 内蔵イーサのインタフェースは eth0 になるので、 /etc/network/interfaces 内の eth0 に対して必要な設定を行なう。
C1MSXには無線 LAN の PC カードが付属している。 これを使うためには、 カーネル構築時に PCMCIA を有効にする必要があるので、 まず General setup → PCMCIA/CardBus support を選択しておく。
次に Prism2 用の PCMCIA サポートのため、 Network device support → Wireless LAN (non-hamradio) から、 Hermes chipset 802.11b support (Orinoco/Prism2/Symbol) と Hermes PCMCIA card support を選択する。
こうして作られた無線 LAN のインタフェースは eth1 になるので、 /etc/network/interfaces 内の eth1 に対して必要な設定を行なう。 ESSID や WEP の設定ファイルは /etc/pcmcia/wireless.opts になる。 WEP を利用するためには wireless-tools も導入しておく必要がある。
カーネルを 2.4.22 に上げると、 PCMCIA の IRQ の関係で無線 LAN カードが使えなくなってしまった。 仕方ないので 2.4.21 に戻して使っている。
lspci コマンドによると、搭載されているサウンドチップは ALi M5451 とのこと。 よってカーネル構築時に Sound → Trident 4DWave DX/NX, SiS 7018 or ALi 5451 PCI Audio Core を選択する。
モジュールとして組み込んだ場合は、 root になって # modprobe trident とすればサウンドが使えるようになる。 常にサウンドを使用可能にしたいならば、 /etc/modulesに trident とだけ書いた行を追加すればよい。
あとは sox, vorbis-tools, timidity, aumix 等のパッケージを apt-get で導入すれば色々と楽しめる。
カーネル構築時に Character devices → Sony Vaio Programmable I/O Control Device support を有効にして、 root で # mknod /dev/sonypi c 10 63 を実行すると、 LCD の輝度を調節したり、 ジョグダイアルが使えたりするようになる。
LCD の輝度を調整するには spicctrl というパッケージを導入する。 $ spicctrl -b 255 で最も明るく、 $ spicctrl -b 0 で最も暗くなる。
さらに $ spicctrl -p とすると、AC や バッテリ といった電源関連の情報が得られる。
spicctrl に加えて rsjog というパッケージを導入すれば、 ジョグダイアルや CAPTURE ボタンのイベントを取得できるようになるらしいが、 まだ apt-get しただけでほとんど使っていないので、 今のところ書くことがない。
C1-MSX は ACPI 対応なので、 カーネル構築の際に General setup → ACPI support → ACPI Bus Manager 以下のすべてを有効にしておけば、 シャットダウンしたときに自動的にパワーオフするようになる。
また acpid パッケージと acpi パッケージを導入すれば、 バッテリ残量その他を知ることができるようになるはずだが、 なぜか何も表示されない。 今後調査の必要あり。 とりあえず今のところは、 上記の spicctrl コマンドでバッテリ残量をチェックしている。
チップセットがALiなので、 USBコントローラにはOHCIを使う。 カーネル構築の際に USB support → OHCI (Compaq, iMacs, OPTi, SiS, ALi, ...) support を選択すればよい。 また hotplug パッケージを導入し、 USB機器を接続したときに自動認識できるようにしておく。
USB接続の外部記憶装置、 たとえばフロッピードライブやフラッシュメモリなどは SCSIディスクとして認識される。 したがってこれらを使う場合は、カーネル構築の際に USB support → USB Mass Storage support と SCSI support → SCSI Disk support を有効にしておく。 1番目のUSB外部記憶装置は /dev/sda1 ではなく、 /dev/sdb1 となるので注意が必要。
USB接続のキーボードやマウスを使うには、 USB support → USB Human Interface Device support → HID input layer support および Input core support の下の Keyboard support と Mouse support を有効にすればよい。
USB Mass storage device として認識されるので、 上記のようにして USB フロッピーやフラッシュメモリが使えているのなら、 特に設定は不要。 デバイス名は /dev/sda1 となるので、 mount -t msdos /dev/sda1 /mnt のようにすればマウントできる。